福岡県では、小型家電を効率的に回収し、レアメタルを取り出して再利用する仕組みづくりに取り組んでいます。

使用済み小型家電からのレアメタルリサイクルプロジェクト

携帯電話などの小型家電には金・銀などの貴金属、コバルトなどのレアメタルが多く含まれていますが、家庭ゴミとして廃棄されています。そこで県では、小型家電を効率的に回収し、レアメタルを取り出して再利用する仕組みづくりに取り組んでいます。

平成20年度に大牟田市において開始し、平成21年度は筑後市、大木町が参加。平成23年度は福岡県を含む九州地域17自治体に回収地域を拡大し、平成24年度には環境省「小型電子機器等リサイクルシステム構築実証事業」の実施地域に採択され、九州地域30自治体で小型家電の回収を行いました。

平成25年4月1日から「小型家電リサイクル法」が施行され、全国の自治体での取り組みがさらに進み、レアメタルリサイクルが大きく前進することが見込まれています。

レアメタルとは

埋蔵量が少ないか、抽出困難な金属で、コバルト、インジウム、タンタルなど31種類あります。電気電子製品、自動車などあらゆるハイテク産業分野に欠かせない重要な金属ですが、埋蔵量が少なく、特定国に偏在し、需要の増大により価格も高騰していることから、安定的に確保することが難しくなっています。

小型家電からのレアメタルリサイクルの流れ

使用済みの小型家電から下記の様々な工程を経てレアメタルを抽出し、もう一度小型家電などに再利用します。

図:小型家電からのレアメタルリサイクルの流れ
レアメタルリサイクルの工程図です。小型家電の回収・分別、解体・選別、レアメタルの週出・製錬、小型家電などに再利用という流れを示しています。
図:回収対象小型家電
左側には、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ポータブル音楽プレーヤー、ポータルDVDプレーヤー、携帯用ラジオ、携帯テレビ、小型ゲーム機、電子辞書、電卓、HDD(ハードディスク)、リモコン、携帯電話、電子機器付属部品等の回収対象小型家電が、右側には携帯電話の中のレアメタルの使用個所が示されています。

小型家電の集め方

図:小型家電の集め方
小型家電の集め方が図示されています。1不燃ごみの中から手作業で回収する「ピックアップ回収」、2資源物の回収に合わせて住民の持ち込みによる回収する「ステーション回収」、3回収ボックスを常設し、住民が持参する「ボックス回収」、4大型イベント等と連携して回収する「イベント回収」の4つの手法があります。

回収実績

グラフ:年度別回収量実績
年度別回収実績(キログラム)の図表です。平成20年度1,213キログラム、平成21年度5,182キログラム、平成22年度4,858キログラム、平成23年度19,128キログラム、平成24年度295,995キログラムの回収実績です。
グラフ:品目別回収量実績
品目別回収実績(キログラム)の図表です。その他の小型家電、電子機器付属部品、リモコン、携帯電話、小型ゲーム機、電卓、ポータブル音楽プレーヤー、HDD(ハードディスク)、携帯用ラジオ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯テレビ、ポータブルDVDプレーヤー、電子辞書(電子手帳を含む)の順です。
※平成24年度の品目別回収量データなし